Season1 第7話 「Kiss and Tell」
ルークの店
秋のお祭りの飾り付けをしないルークをしつこく問い詰めるテイラー。
Taylor: It's time you became one of us.
Luke: guess my pod is defective.
テイラー:そろそろルークも町の住民らしくなる頃じゃないか。
ルーク:俺のサヤは欠陥品のようだな。
pod は"Invasion of the Body Snatchers "という映画に出てくる人間を複製する未知の生命体の植物(サヤ)。
"Invasion of the Body Snatchers "『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』は1956年公開の映画。ジャック・フィニイのSF小説『盗まれた街』が原作で、監督は「ダーティハリー」のドン・シーゲル。その後、何度もリメイクされておりSF古典の名作といわれている。
カリフォルニアのとある街に住む、医師のマイルズは数週間ぶりに家に帰ると、町の様子に違和感を覚える。調査を進めていくと、町は未知の生命体によって侵略されていた。未知の生命体とは宇宙から飛来した巨大な植物(サヤ)で、次々と町の住民たちを襲い複製し増殖していった。マイルズはこの戦慄の事実を全世界に知らせるべく、恋人のベッキーと共に町からの脱出に奔走する。
サヤに肉体を乗っ取られ複製された人間をPod People(サヤ人間)と呼ぶ。
多くの住民がサヤ人間になってしまったように、スターズホローの皆が飾り付けをやるからって俺ははやらないぞ!という意味で言ったのだと思います。
ルークの店
お祭りで忙しいローリー。
Rory: Sorry, Sorry, Sorry.
Lorelai :Oh, hey save your apologies for the Indians, Missy.
Rory: People are in a giving mood today. The horn of plenty is packed.
ローリー:ごめん、ごめん、遅くなった。
ローレライ:謝るなら先住民に謝っときなさい。
ローリー:今日はみんな気分がいいのか、寄付がすごい集まっているよ。
horn of plentyはcornucopia「豊饒(ほうじよう)の角」とも呼ぶ。
花や果物、野菜がいっぱい詰まったヤギの角で、豊かさを象徴する。祝祭のオーナメントや幸運を呼ぶお守りとして親しまれている。
17世紀、宗教改革の嵐が吹き荒れていたイギリスでは、分離派のピューリタンは弾圧を受けていた。1620年、彼らは自由に生活できる地を求め、メイフラワー号でアメリカ大陸に渡った。アメリカに渡ったピューリタンをピルグリム・ファーザーズと呼ぶ。ローリーとレーンはピルグリム(清教徒)の恰好をして寄付を募っている。
ルークの店
心配事があるのにないと言い張るローレライ。
Luke: I’m not gonna say you look concerned.
Lorelai :I’m not gonna talk about how good you’d look dressed like the guys from ”The Crucible”
ルーク:心配そうだなんて俺は言わないからな。
ローレライ: 『クルーシブル』に登場する人達みたいな恰好が似合うだなんて私も言わないわよ。
”The Crucible”はアーサー・ミラーによる戯曲。17世紀末にマサチューセッツ州セイラムで実際に起こった魔女狩り事件を通して当時問題になっていた赤狩りをマッカーシズムに対しての批判を描いている。
1996年にアーサー・ミラー自らが脚本を書き、映画化した。
召使のアビゲイルはジョンとの不倫が妻のエリザベスに知られ、家を出ることになった。アビゲイルは復讐のため、ほかの少女たちを利用してエリザベスを魔女に仕立て上げる。最初はただの遊びだったのだが、少女たちが告発した人々が次々に投獄、処刑され、大規模な魔女狩りに発展していく。集団ヒステリーを起こした共同体の姿と、自分の身を守るための根拠のない密告によって人々が分断されていく姿を描いている。
この時代の服装はちょうど、ローリー達が着ているピルグリムの時代。なので、ローレライはお祭りの飾り付けを嫌がるルークがコスプレするなんて、もっと嫌がるだろうという事でこのように言い返したのだと思います。
ローリーの部屋
初めてのデートで服や振る舞い方に悩むローリーにアドバイスをしたローレライ。
Rory: You're like a crazy Elsa Klensch.
ローリー:ママっていかれたElsa Klenschみたい。
Elsa Klenschは1933年生まれ、オーストラリア出身のファッション・ジャーナリス ト。
元々はオーストラリアの新聞社でジャーナリストとしてキャリアをスタートしている。
結婚後、アメリカに拠点を移すと、雑誌や新聞のファッション関連の編集を担当。
1980年から約20年もの間、CNNのテレビ番組、”Style with Elsa Klensch”のプロ デューサー兼司会者として活躍。 番組ではジャーナリストとしての視点からファッションやデザインを紹介し 、NYを拠点にパリ、ミラノ、東京、ロンドンなどを飛び回っていた。
ローリーの部屋
ローリーの部屋でニック・ドレイクのCDを見つけたディーン。
Dean :How much does it suck that they used "Pink Moon" in a Volkswagen commercial?
ディーン:『Pink Moon』をフォルクスワーゲンのCMに使うなんて、最悪だよな。
ニック・ドレイクは1948年、ビルマ(現ミャンマー)生まれのイギリス人シンガー ソングライター。
ケンブリッジ大学在学中、21歳の時にデビュー。 合計3枚のアルバムを発表し評論家からは高い評価を得ていたものの、アルバムの 売り上げは伸びず商業的には惨敗。 次第にうつ病に悩まされるようになり、わずか26歳で抗うつ薬の過剰服用でこの世 を去った。
ニックの死後、評価が高まり今ではカルト的な人気を誇るようになった。
3枚目のアルバムに収録されている『PINK MOON』が1999年にフォルクスワーゲンの CM曲に使用された。
ニック・ドレイクを初めて聞きましたが、すごく良いですね!思わずCDを買ってしまいました(o^^o)
ローレライの家のリビング
『夢のチョコレート工場』を見ているローレライ、ローリー、ディーン。
ディーンの恥ずかしい話を勝手に作るローリーとローレライ。
Rory :The theme from ”Ice Castles” makes you cry.
Lorelai :At the end of ”The Way We Were” you want Robert Redford to dump his wife and kid for Barbra Streisand.
ローリー: 『アイス・キャッスル』のテーマソングを聞くと泣いてしまう。
ローレライ:『追憶』のラストはロバート・レッドフォードに奥さんと子供を捨てて、バーブラ・ストライサンドを選んでほしかったと思っている。
『アイス・キャッスル』は1978年公開の青春映画。
主人公はフィギュア・スケートのオリンピック代表を目指す16歳の少女、レクシー。事故により視力を失ってしまうが、ホッケー選手である恋人のニックの励ましもあり、練習を重ねる。やがて視力障害を隠して選考大会に出場する。視力を失っても果敢に挑戦する姿を描いた感動的な作品。レクシー役は当時全米フィギュア界のアイドルだったリン=ホリー・ジョンソンが演じた。
『追憶』は1973年公開の映画。
主人公はバーブラ・ストライサンド演じるケイティとロバート・レッドフォードが演じるハベル。映画と同じタイトルの主題歌“The Way We Were“はバーブラ・ストライサンドが歌い、アカデミー主題歌賞を受賞、年間ビルボードチャートでは年間一位を獲得している。
周りに疎んじられるほど政治活動に熱中するケイティと一方で勉強もスポーツもできる人気者、ハベルは同じ大学に通っていた。
10年後、偶然再会すると2人は急速に親しくなり、結婚する。
ハベルは映画脚本家として活躍しだし、ケイティは妊娠し生活は平和そのものだった。しかしハリウッドにも赤狩りのマッカーシズムが吹き荒れ始め、次第にケイティは反マッカーシズム運動に力を入れ、反体制活動に傾倒していく。ケイティの思想がハベルの仕事に影響を及ぼすようになると、2人の仲に亀裂が入り子どもを産んだ後、離婚する。そして10年の月日が流れ、また偶然再会するが、別々の人生を歩んでいた2人はお互いの元気を確かめ、またそれぞれの世界へ還っていく。